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歯が足りないようです。 | 自由が丘矯正歯科クリニック STAFFブログ

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歯が足りないようです。

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 矯正専門医を15年もやっていると、いろんな症例に出合う。出っ歯の人、受け口の人、すきっぱの人、凸凹の人、歯が多い人、歯が足りない人。
 先日、長男(6歳)のレントゲン写真を初めて撮った。上の前歯がまだ生え変わらないので、どんな状態かを見るためでした。
 撮ってみて、驚いたことが二つ、一つは正中過剰埋伏歯(上の歯の真ん中にある不必要な歯)が2本もあったこと。もう一つは上の5番目の永久歯が1本足りないこと。過剰歯は抜いてしまえばよいので、口腔外科の先生にお願いするとして、足りないほうは、どうやら、矯正専門医の実力を発揮するところのようです。長男は父親に似て?歯の大きさはそれほど大きくないようで、そのままにしておくと、乳歯が残った状態になってしまいます。それはそれで問題はないのですが、人生80年の時代では乳歯がずっと活躍するのは困難です。
 先日も上の2番目の歯が足りない子がいて、お母さまと治療方針を相談しました。矯正って何でもできそうに思う人も多いかもしれませんが、限界もあります。例えば1本の歯を1cm動かすというのはウルトラE難度です。足りない歯の隙間をつめるというのは、隙間の量と歯の大きさと今後の成長を考えて決めなければいけません。単純に考えれば、足りない部分にインプラントを入れるというのもあると思います。子供にはインプラントはありえませんが、反対側の歯の大きさを考慮して、大人になってからインプラントを入れるという方針もありえます。
 以前、大学病院に勤務していたときに、成田が担当した子がまさにそういう診断でした。上の歯が123と並ぶところを132と並んでいて、しかも2のところに歯牙腫という腫瘍ができていました。歯牙腫自体は悪性ではありませんが、2も一緒に抜いてしまうことになりました。そのとき、どうしてもその診断に納得できず、教授に何度も相談しました。「なんとかなりませんか?2を残すことはできないんでしょうか?」そのときこう言われました。「お前が理想の形を追求したいのはわかる、でも全ての患者さんが自分の歯だけで噛めることを達成できるわけではない、他科との協力を得て治療をすることもある。矯正だけで治すことが良いわけではない。」十数年前のことです。
 2番目が足りない子の場合も悩みました。実際に治療方法は2つしかありません。つめてしまうか、隙間を空けて将来インプラントをするか、それぞれのリスクをお話して選んで頂くのですが、成田的にはつめるほうを薦めてしまいがちです。まだ小学生なのに、一生歯医者でかぶせ物を交換していく人生を選択させるというのは心苦しいように思ってしまいます。そういう子に限って全体の歯が小さめで、矯正をするのにも歯を抜くことが必要ないのはなぜなのでしょう。お母さまは「つめるほうにしたいと思います。つめるのも難しいのはわかりましたが、できるところまでやってください。それでダメならまた考えましょう。」とおっしゃって頂きました。成田はなかなかの幸せものです。「できる限りのことはやらせていただきます。」
 うちの長男はというと、家内に相談すると「そのうち考えれば」なんて他人事です。家内は以前矯正で歯を抜いているので、歯の大きさや骨格が家内に似れば足りないことは大した問題にはならないのですが、成田に似たら大変です。医局に入って驚いたのですが、成田は骨格は標準より大きく、歯は標準よりもびっくりするくらい小さいので、ちょっとすきっぱです。大学生のときに矯正しましたが、少し戻って隙間が開いてしまいました。再度、矯正しようかとも思いましたが、あの痛みを考えると躊躇していました。しかし、デーモンは痛みがほとんどないとのことなので、試す意味でも再治療をしようと思っています。
 とりあえずここ数年は様子をみるしかないと思います。大人にしても子供にしても治療方針を決める時は結構悩みます。
 
 

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