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3つの予防
「よい歯医者に掛かりたい」これは誰でもが希望することだと思います。もし自分が心臓の病気になったら、確かに日ごろお世話になっている著名な心臓外科医の須磨先生に診ていただきたいと考えます。これはとても当たり前のことだと思います。
しかし、歯の病気についても同じでよいのでしょうか?
歯の無くなる原因の大きな2つはむし歯と歯周病です。この二つで約9割を占めます。
その治療に良い歯医者を探していらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
しかし、今は良い時代になりました。この二つの病気を予防することが出来るようになってきたのです。虫歯にならなければ良い歯医者に掛かる必要もありませんし、歯周病に罹らなければやはり良い歯医者に掛かる必要もありません。
何かが起こってから立て直すのではなくて「備えあれば憂いなし」と昔からいうように、十分な備え=予防をしていれば、良い歯医者探しに奔走する必要は無いわけです。
今後、むし歯と歯周病はだんだん減っていくと思います。そうすると今よりは歯が長持ちするようになると思います。しかし、それだけでは日本人の平均寿命の80歳を越えて自分の歯だけで噛むことは難しいのです。最近の研究データがあります。学会で発表された抄録を引用します。
以下IADR(国際歯科学会)日本支部千葉大会の抄録の抜粋を和訳したもの
少なくとも20本、歯が残っている80代の噛み合わせについて。
この研究の目的は、多数の歯が残っている高齢者の口腔と健康、特に噛み合わせとの関係性を明らかにすることである。
この研究は、千葉県において20本以上、正常に機能する歯が残っていると証明された80歳またはそれ以上の25人を対象とした。そのうち12人が男性、13人が女性である。
こうした研究の背景には、80歳以上で少なくとも20本の歯を維持しようという文部科学省から推進された歯の健康キャンペーンがある。
被験者は、歯と一般的な健康に関するアンケートに記入し、歯科診断を受けた。
彼らは、顔、歯の写真とレントゲン、歯形を採取することを承諾した。
平均年齢は82歳である(80歳から90歳に及ぶうちの)。
残っている歯の平均本数は25.6本(男性26.0本、女性25.3本)。
上下左右の犬歯は100%というもっとも高い割合で残っているのに対して、下の第一臼歯は一番低い70%であることが証明された。
被験者のうち、overjetとoverbiteが正常な者が88%、やや上顎が突出している者が12%だった。anterior crossbite(前歯の反対咬合)はいなかった。臼歯がAngle Class 1である者が一番多かった(72%)。臼歯がoverjetが正常な者は上下が左右相称的なアーチの形状をしていた。
この結果から、たくさんの歯が残っている高齢者は比較的正常な前後方向の噛み合わせと、
関係していることが証明された。



